この日の演説・シュプレヒコール
「・・・明治38年の2月22日に、島根県知事が所属所管を明らかにしており、わが国固有の領土であります。竹島が韓国に不法占拠されていることの、意識向上を目的に、平成17年、島根県議会が、2月22日を竹島の日とすることを採択致しました。竹島は、島根県、隠岐郡隠岐の島町に属し、島の周辺一帯は、南からの対馬暖流と、北からのリマン寒流の接点になっており、ことに藻類の種類、数量ともにきわめて豊富な、歴史的に見ても、国際法に照らしてみても、わが国固有の領土であることは明らかであります。排他的経済水域、200海里時代を迎えた今日、竹島周辺海域は、島根県のみならず、わが国にとって、水産業の発展と、水産資源の確保の観点から、非常に大きな価値を持っていると言えるでしょう。しかしながら、戦後の昭和29年、10月28日、姑息な、韓国の国際信義を裏切る、・・・領土侵犯によって、武装占拠されたのであります。侵略から50年以上が経過しているにもかかわらず、現在、竹島は、韓国が灯台、見張り場、兵舎などを築き、警備員を常駐させて、不法投棄を続けております。このため、わが国の主権が行使できない状態となっております。我が国は、あくまで平和的手段により解決するとの基本方針に立ち、あらゆる機会をとらえて、粘り強く交渉を続けておりますが、いまだ、解決を見るに至っておりません。皆さん、このような理不尽なことが許されていいのでありましょうか。私は、日本国民として、到底納得することができません。我が国が、主権を持った独立国家としての威厳を保つためには、弱腰と、事なかれ主義、見せかけだけの友好関係を構築するよりは、対等な立場で正々堂々と対外交渉を行い、一旦、主権を侵された場合は、実力行使も辞さないとの、強い態度で臨むべきではないでしょうか。・・・明治38年、わが国は、国際法・・・に基づき、閣議決定、竹島を日本の領土として編入し、島根県の一部としています。国内法においても、国際法においても、まぎれもなく我が国の領土であり、韓国の設定した、李ラインは、国際法を無視した、暴挙であり、・・・我が国への侵略と言わずして、何でありましょうか。我が国政府は、昭和29年、国際司法裁判所に、竹島問題を付託していますが、同年10月28日、韓国はこれを明確に拒否しています。悲しいことに、国際司法裁判所は、両国が合意しない限り、これを審議する強制力はないのです。・・・竹島はすでに政治の分野で、これを打開するには、もはや、武力行使しかないのです。国際社会で、国家の主権を守るのは、正当な行為なのです。竹島問題は、・・・大変深刻な、国家主権、日本国民の、生命財産に直結する問題なのです。・・・」
「・・・」
「韓国は竹島から即刻、出てけーーー！！！（でてけーーー！！！）」
「韓国に、経済支援をするなーーー！！！（するなーーー！！！）」
「反日朝鮮人は、日本から出てけーーー！！！（でてけーーー！！！）」
「韓国は日本に対する不法な内政干渉を、止めろーーー！！！（やめろーーー！！！）」
「反日国家韓国は北朝鮮とともにこの世から消えうせろーーー！！！（きえうせろーーー！！！）」
いかがでしたか。そして、どう思いましたか。
「10月28日、姑息な、韓国の国際信義を裏切る、・・・領土侵犯によって、武装占拠されたのであります。」そのようなことをいうから韓国側も態度を硬化させるのではないのでしょうか。お互いのことを汚い言葉で罵ることはやめて、冷静になろうではありませんか。そうしなければ根本的な解決は望めません。（余談ですが姑息の使い方が間違っています。「姑息な」は「一時しのぎの」の意味です。この場合正しくは「卑怯な」だと思います。私が言うこともおこがましいかもしれませんが、日本の文化を愛するのなら日本語も正しく使いましょう。）
「我が国は、あくまで平和的手段により解決するとの基本方針に立ち、あらゆる機会をとらえて、粘り強く交渉を続けておりますが、いまだ、解決を見るに至っておりません。皆さん、このような理不尽なことが許されていいのでありましょうか。私は、日本国民として、到底納得することができません。」たしかに現在も韓国軍が駐留して実効支配していることは理不尽ですし、納得できないことはわかりますが、やはり平和的に交渉することが最良の手段と思われます。竹島問題には、朝鮮半島侵略の歴史問題など、さまざまな問題が複雑に絡み合っています。それらの誤解を一つ一つ解き、双方が合意できるような基盤を作る必要があります。すぐに解決することは不可能です。
「我が国が、主権を持った独立国家としての威厳を保つためには、弱腰と、事なかれ主義、見せかけだけの友好関係を構築するよりは、対等な立場で正々堂々と対外交渉を行い、一旦、主権を侵された場合は、実力行使も辞さないとの、強い態度で臨むべきではないでしょうか。」「・・・竹島はすでに政治の分野で、これを打開するには、もはや、武力行使しかないのです。国際社会で、国家の主権を守るのは、正当な行為なのです。竹島問題は、・・・大変深刻な、国家主権、日本国民の、生命財産に直結する問題なのです。」確かに弱腰と事なかれ主義と見せかけだけの友好関係を構築するだけでは何の解決にもならないでしょう。韓国に対しても対等に正々堂々とした態度で交渉することが望まれます。しかし、たとえ領土を守るためとはいえ、実力行使は何としても避けなければなりません。実力行使とは韓国との戦争を意味すると考えてよいでしょう。その時に考えておかなければならないことは2つあります。1つは、戦争と言う事態になった時、アメリカは日本を助けてくれないということです。アメリカにとっては日本も韓国も共に同盟国です。同盟国同士で戦争を始めることをアメリカは望まないでしょう。2つ目は、韓国軍は北朝鮮の侵攻に備えるためにそんなに弱くはないということです。アメリカ軍がいなければほとんど何もできない日本の自衛隊は韓国軍にかなうのでしょうか。日本の首脳部に韓国と戦争をする決断ができるでしょうか。できるとは思えません。また、韓国軍に勝ったとしても、今度は北朝鮮の朝鮮人民軍も敵に回して戦わなければなりません（北朝鮮も竹島を朝鮮民族のものであると主張しています）。日本の自衛隊は韓国軍と北朝鮮の朝鮮人民軍をまとめて相手にして戦えるのでしょうか。戦えるわけがありません。
「韓国は竹島から即刻、出てけーーー！！！（でてけーーー！！！）」韓国軍が竹島から撤退していただきたいのは私も同感です。撤退した上で協議しなければなりません。たとえ竹島が歴史的にも国際法的にも韓国の領土であっても、異議申し立てを認めずに韓国軍を駐留させているだけでは何の説得力もありません。
「韓国に、経済支援をするなーーー！！！（するなーーー！！！）」竹島問題と経済支援は別の問題として考えるべきです。そもそも何のための経済支援なのでしょうか。日本が利益を得るための経済支援となっていませんか。あるいは経済支援は外交のカードとして存在するのでしょうか。そうではないはずです。
「反日朝鮮人は、日本から出てけーーー！！！（でてけーーー！！！）」反日朝鮮人とは誰のことでしょうか。何故日本から出て行かなければならないのでしょうか。仮に日本から出て行くとして、そのための資金をどのように捻出するのでしょうか。左翼にしてもそうですが、右翼民族派の言う「反日朝鮮人」も日本に住み続けたいから主張するのではないのですか。そもそもなぜ竹島問題と在日朝鮮人を結びつけるのかがよく分かりません。
「韓国は日本に対する不法な内政干渉を、止めろーーー！！！（やめろーーー！！！）」日本に対する内政干渉とはどういうことでしょうか。おそらく内閣総理大臣が靖国神社に参拝することへの批判や日本政府が竹島を日本の領土であると国民に意識させる行為に対する抗議がそれにあたるのでしょう。しかし、それは日本政府が反応しない限り内政干渉とはなり得ません。それを言うならば、日本政府が中国共産党の粉砕や韓国の竹島放棄を主張し、韓国や中国の愛国教育を批判する（つまり右翼民族派の主張するとおりに日本政府が行動する）のも内政干渉です。
「反日国家韓国は北朝鮮とともにこの世から消えうせろーーー！！！（きえうせろーーー！！！）」どのように朝鮮半島に存在する国家を消し去るのか教えてください（笑）。そのようなことは不可能です。民族感情に任せた極論の極みといったところでしょう。韓国や北朝鮮が消えたことで喜ぶ国家は存在しませんし、日本にとっても、世界にとっても大きな損害であるはずです。それ以前に、韓国や北朝鮮が消え去る方法も全く考えていないし、消え去った後のことも全く考えていないというのが右翼民族派の正直なところでしょう。このような破滅主義的な、民族差別主義的な主張を行うべきではありません。
総じて言うと、画像を見てもわかるとおり韓国に対してはとても強硬な、差別的な発言が目立ちます。北方領土問題に比べれば一目瞭然です。北方領土問題のためにロシア人は参政権付与を反対されますか。ロシア人を恥知らずと言ったことはありますか。そのような差別的言動では何も解決しないことを分かっているのでしょうか。それ以前に、私も他人のことを言えないかもしれませんが、右翼民族派は竹島の返還に向けたプロセスを具体的に描けているのでしょうか。それが存在しない限り解決は難しいでしょう。